家庭菜園をはじめよう

家庭菜園、野菜の育て方。ほうれん草・キャベツ・ブロッコリー・トマト・キュウリ・ナス・大根・人参・ジャガイモなど

家庭菜園をはじめよう

土作り

野菜づくりは土作りから

野菜は、土に根を張り、土から養分や水分、酸素までも取り込んで生長します。
つまり、野菜-植物は葉だけで呼吸するのではなく、土中の酸素も根から取り込んで、取り込んだ酸素を体内で有機物と燃焼させて炭酸ガスを出す―呼吸を行っています。その際に発したエネルギーで土中の水と養分を取り込み、吸収。

その一連の仕組みをより効率良く、効果的に行うためには、土の状態、土作りが非常に重要なポイントになるのです。

よい土とは!? 良い土の条件とは?

野菜に限らず植物は酸素で呼吸し、根から水と養分を吸収しています。 根が良く働かないと、植物はよく育つことができません。

根が活発に活動できる、植物が育ちやすい土の条件は、水はけ通気性水もちが良いことが重要です。さらに、土壌酸度濃度(PH)が適正で、肥料分に富み、病原菌や害虫が少ないことも重要になってきます。

よく「ミミズがいる土は良い土」と耳にすることがありますが、それはミミズがいる=固くなった土に空洞ができ、通気性が良い。ミミズが生育する土は触ると、気持ち暖かく、フカフカとしています。これはミミズをはじめ微生物が多く、土を活性化し、植物にとっても「良い土」であることの証。

通気性が良い土壌は、水はけが良く、植物の根腐れや、酸素の供給不足にもなりにくく、野菜の生育にとって「良い土壌」であるといえるのです。

これから家庭菜園を始めるかたは、まず「良い土を入手する」こと、もしくは「良い土を作る」ことが先決で重要なポイントになります。

フカフカの土にするには!?

土は小さな粒子でできています。

粘土のように粒子同士に隙間がない状態だと空気や水の通りが悪く、そこに生育する植物は酸素不足で根腐れを起こしてしまいます。

粒子が集まった小さな塊(団粒)がたくさんできている土壌(土の状態)は、隙間が多く、空気の通りや水はけもよく、しかも水もちがよいという相反する性質を備えます。このような土の状態を団粒構造といいます。

堆肥などの有機物を十分に最適に施し、よく耕すことで土の中にたくさんの隙間ができ、そこに住む多くの微生物によって有機物が分解される過程で、分解物は土の粒同士を結びつける働きがあり、土を団粒化し、さらに団粒と団粒が結合して、さらに大きな団粒になります。団粒化することで、土のすき間が多くなり、通気性や排水性がよくなります。

また、堆肥による有機物は微生物の活動エネルギーとなり、分解されたチッ素やリン酸などは植物の生育にも大変有効。

つまり、植物(野菜)にとっての「良い土作り」とは、「堆肥を最適に施し、良く耕すこと」というわけです。

さらに具体的には、雑草などを取り除いたあと、土のPH(ペーハー)調節のために、石灰を施しと堆肥を畑全面にむらなくまき、クワやスコップで深さ20~30cmまでよく耕し、堆肥や石灰をまぜるとともに土に空気を含ませます。これらの作業が野菜づくりに最適な「フカフカな土」づくりのポイントです。

※石灰類の使用は、元肥を施すまでに済ませておきましょう。

土づくりには耕うん作業がおすすめ!

補足:石灰で酸度調整について

雨の多い日本では、カルシウムやマグネシウムが流されて、土が酸性になりやすい。ところが多くの野菜は中性から弱酸性を好み、土が酸性になると、根が傷み、養分の吸収が阻害されるので、さまざまな欠乏症が現れてしまいます。

そこで、土が酸性に傾いている場合、消石灰などをまいて土とよく混ぜ、酸度を調整する必要があります。

多くの野菜の好む中性から弱酸性の「pH6.5前後」にするには、1m²あたり100~200gを目安に石灰を施します。

主な野菜が好む酸度
果菜類 酸度 酸性 中性 アルカリ性
ph5 ph6 ph7 ph8
トマト 5.5~6.5    
ナス 5.5~6.5    
ピーマン 6.0~6.5  
トウモロコシ 5.5~6.5    
キュウリ 5.5~6.5    
カボチャ 5.5~6.5    
葉菜類 酸度 酸性 中性 アルカリ性
ph5 ph6 ph7 ph8
レタス 6.0~7.0    
ホウレンソウ 6.0~7.0    
アスパラガス 6.0~7.0    
キャベツ 6.0~7.5      
ハクサイ 5.5~7.0      
ブロッコリー 5.5~7.0      
カリフラワー 6.0~7.5      
ネギ 6.0~7.5      
コマツナ 5.5~7.0      
チンゲンサイ 6.0~6.5    
根菜類 酸度 酸性 中性 アルカリ性
ph5 ph6 ph7 ph8
ジャガイモ 5.0~6.0    
サツマイモ 5.0~6.0    
タマネギ 6.0~7.0    
カブ 5.5~7.0      
ダイコン 5.5~6.5    
ニンジン 5.5~7.0      
ゴボウ 5.5~6.5    
酸度 酸性 中性 アルカリ性
ph5 ph6 ph7 ph8

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